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【2026年 update版】麻疹(はしか)の流行に再警戒を!「免疫リセット」と「数年後のリスク」を知っていますか?

[2026.04.15]

 ハイサイ、安謝ファミリークリニック院長の高良です。

2024年にも麻疹の動向についてお伝えしましたが、今、再び注意が必要です。最近では、ここ沖縄の南部エリアでも感染が確認され、東京でも数年前を上回る過去最多ペースで感染者が報告されています。

前回のおさらい

麻疹(はしか)とは

・感染経路
 空気感染をします。非常に感染力が強く、インフルエンザの感染力の約10倍あります。空気中に暴露されると生存ウイルスは1 時間程度浮遊しているそうです。マスクや手洗いでは予防が困難であり、予防にはワクチンが必要になります。

・症状
 潜伏期間は10日間前後と長く、2~3日ほど一般的な風邪症状(熱、鼻汁、咳)などの症状が出た後に39度以上の高熱と全身の発疹が出現します。発疹は耳後部から始まり顔面や四肢末端へ広がっていくことが多いです。風邪症状がある初期のころに頬粘膜に小さな白色の斑点(コプリック斑と言います)を認めることがあれば麻疹が疑われます。
 中耳炎や肺炎を併発することもあり、1000人に1人程度ですが脳炎を発症すると言われています。

・治療
 麻疹に対する抗ウイルス薬など特別な治療はありません。対症療法(症状を抑える治療)を行い自然治癒を待ちます。

・登校制限は?
 発疹を伴う発熱が解熱した後、3日間を経過するまで出席停止になっています。

・予防は?
    基本的にはマスクや手洗いでも不十分になります。ワクチン接種が必要になります。

 自分がワクチン接種受けたかどうかわからない方も多いかと思います。以下のサイトで確認できるようなので参考までに

年齢でみる不足している可能性があるワクチン

Update内容

麻疹は「ただの強い風邪」ではありません。今回は、最新の状況と、意外と知られていない麻疹の「本当の怖さ」についてお話しします。

1. 現在の感染状況:沖縄・東京で増加中

かつて2018年に沖縄で101名の感染者を出した流行を覚えている方も多いでしょう。現在も、海外からの持ち込みをきっかけに、都市部や観光地を中心に感染が広がっています。

特に東京では直近数年で最も速いペースで感染者が増えており、沖縄南部でも散発的に報告されています。麻疹の感染力はインフルエンザの約10倍。マスクや手洗いでは防ぎきれない「空気感染」が、流行を加速させる大きな要因です。

2. 知っておきたい「免疫リセット」の恐怖

麻疹の怖さは、発症時の高熱や発疹だけではありません。最新の研究で明らかになっているのが、「免疫リセット(免疫記憶の消去)」という現象です。

麻疹ウイルスに感染すると、私たちの体がこれまで培ってきた他のウイルスや細菌に対する「免疫の記憶」が、ごっそりと消されてしまうことがあります。

  • どうなるのか?: かつてかかった病気や、過去に受けた他の予防接種の免疫が弱まり、麻疹が治った後も数年間にわたって、他の感染症にかかりやすく、重症化しやすい状態が続いてしまいます。

つまり、麻疹は「その時」だけでなく、将来の健康まで脅かすウイルスなのです。

参照論文:Measles virus infection diminishes preexisting antibodies that offer protection from other pathogens

3. 数年〜十数年後に発症する「SSPE」

もう一つ、非常に稀ですが深刻な合併症に「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」があります。

これは麻疹に感染した後、数年から十数年の潜伏期間を経て発症する脳炎です。

  • 特徴: 感染直後は治ったように見えても、ウイルスが脳内に潜伏し続け、数年後に知能障害や運動障害、けいれんなどを引き起こします。

  • 現状: 効果的な根本治療法がまだ確立されておらず、非常に予後が悪い恐ろしい病気です。

この病気を防ぐ唯一の方法は、「最初の麻疹感染を未然に防ぐこと」、つまりワクチン接種に他なりません。

参照:難病情報センター

4. 私たちが今できること

麻疹には特効薬がありません。かかってしまったら、自分の体力で治るのを待つしかないのが現状です。

  • 母子手帳を確認しましょう: 2回のワクチン接種を完了していますか? 1回のみの方、あるいは一度も打っていない方は、速やかな接種をお勧めします。

  • 「あれ?」と思ったら: 高熱や発疹、口の中の白い斑点(コプリック斑)が出た場合は、必ず事前に医療機関へ電話連絡をした上で受診してください。直接来院されると、待合室で感染を広げてしまうリスクがあります。

当院でもワクチンの相談を受け付けています。自分自身、そして大切な家族や地域を守るために、いま一度「はしか」への意識を高めていきましょう。

 

 

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