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便の色(うんちの色)でわかる健康チェック|消化器内科医が解説

[2025.07.01]

ハイサイ! 安謝ファミークリニック院長の高良です。
日々の診療で多くの患者さんから「便の色が気になるけど、病気でしょうか?」というご相談を受けます。

実は、便の色(うんちの色)は、私たちの健康状態を映す鏡です。とくに消化器系の病気や全身状態の変化をいち早く察知する手がかりとなります。


【基本】健康なうんちの色ってどんな色?

まずは安心のサイン、健康なうんちの色から見ていきましょう。

  • 黄褐色~茶色:
    これぞ理想的なうんちの色! 肝臓で作られる**胆汁(たんじゅう)**という消化液に含まれる「ビリルビン」という色素が、腸内細菌によって分解されることでこの色になります。胆汁がきちんと分泌され、食べ物がスムーズに消化・吸収されている証拠です。

  • やや緑がかった便:
    ほうれん草などの葉物野菜をたくさん食べた後や、鉄分のサプリメントを飲んでいると見られることがあります。また、腸の動きが活発で便の通過が早い場合にも、胆汁が十分に分解されずに緑色っぽくなることがあります。一時的なものであれば、あまり心配いりません。

【要注意!】こんな色のうんちは体のSOSかも?

次に、注意が必要なうんちの色と、考えられる原因や病気について見ていきましょう。

便の色 主な原因 疑われる病気・状態 特徴・補足
黒い便(タール便) 食道・胃・十二指腸など、上部消化管からの出血、鉄剤の服用 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がん、食道静脈瘤破裂 真っ黒でドロリとした状態(イカ墨や海苔の佃煮のよう)。出血の場合、強い臭いを伴うことも。鉄剤服用中は黒くなりますが、これは通常です。
赤い便(鮮血便・血便) 大腸・肛門など、下部消化管からの出血、痔 痔、裂肛(切れ痔)、大腸ポリープ、大腸がん、感染性腸炎 便の表面に鮮やかな血が付着、便全体が赤黒い、便に血が混じるなど。感染性腸炎では粘液や血液が混じった下痢が見られることも。
白い便(灰白色便・クリーム色の便) 胆汁の分泌が少ない、または胆汁の通り道(胆道)が詰まっている、バリウム検査後 胆管結石、胆管がん、肝炎、肝硬変、膵臓がん(胆管を圧迫する場合) うんちを茶色くする胆汁が腸に届いていないサイン。バリウム検査後は一時的に白くなります。
黄色い便(脂肪便) 脂肪の消化・吸収がうまくいっていない 慢性膵炎などの膵臓疾患、胆道系の病気(胆汁不足) 明るい黄色で、油っぽく水に浮いたり、鼻を突くような酸っぱい臭いがしたりすることがあります。
緑色の便(濃い緑・持続する場合) 消化不良で便の通過が早い、腸内細菌のバランスの乱れ、感染症、緑色の食品や飲料の大量摂取、鉄剤や一部サプリメント 感染性腸炎、過敏性腸症候群(IBS)、食中毒 葉物野菜などによる一時的な緑色は心配無用ですが、濃い緑色の便が数日続く場合は消化器のトラブルの可能性も。下痢を伴うこともあります。

【色別】特に注意したい症状と潜む病気

上記の表と重複する部分もありますが、特に注意すべき症状を詳しく見てみましょう。

  • 黒い便(タール状で悪臭がある場合)

    • 胃や十二指腸からの出血が疑われます。出血量が多いと貧血を起こすことも。

    • 考えられる病気:胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がん、食道静脈瘤破裂など。

    • 鉄剤を飲んでいる場合は便が黒くなりますが、これは薬の影響なので心配いりません。 しかし、タール状で強い臭いがある場合は、自己判断せず速やかに医療機関を受診しましょう。

  • 赤い便(鮮血便)

    • 便の表面に血が付いている場合: 痔や裂肛(切れ痔)の可能性が高いです。

    • 便に血が混じっている、粘血便(粘液と血が混じる)の場合: 大腸ポリープや大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、感染性腸炎などの可能性があります。

  • 白い・灰白色の便

    • 胆汁が腸内に流れ込んでいないサインです。肝臓や胆のう、膵臓の病気が隠れている可能性があります。

    • 考えられる病気:胆管結石、胆管がん、肝炎、肝硬変、膵臓がんなど。

【毎日チェック】うんちの色でできる健康管理のポイント

自分のうんちの状態を把握するために、普段から以下の点を意識してみましょう。

  1. 色がいつもと違う場合、何日続くか確認する
    一時的な食事の影響であれば1~2日で元に戻ることが多いです。しかし、3日以上異常な色が続く場合は注意が必要です。

  2. 食べたものを振り返る
    ビーツやトマトジュース、イカ墨料理など、色の濃い食べ物や飲み物で便の色が変わることがあります。

  3. うんちの「におい」や「硬さ・形」もチェック
    いつもと違う強い悪臭、水のような下痢、逆にカチカチの便なども、消化不良や腸内環境の乱れ、感染症のサインかもしれません。

  4. 排便時の痛みやお腹の不調はないか
    お腹の痛み、お腹の張り、排便時の痛みや出血なども重要な情報です。

こんな時はすぐに病院へ!受診の目安

次のような場合は、自己判断せずに消化器内科などの医療機関を受診しましょう。

  • 黒い便(タール便)や赤い便(血便)が続く、または一度でも大量に出た場合

  • 白い便(灰白色便)が出た場合

  • うんちの色の変化とともに、次のような症状がある場合:

    • 腹痛(特に持続する、または悪化する痛み)

    • 発熱

    • 原因不明の体重減少

    • 吐き気・嘔吐

    • 強い倦怠感

まとめ:うんちの色は、あなたの体からの「お便り」です

うんちの色は、日々の健康状態を教えてくれる身近で大切なバロメーターです。特に消化器系の病気は、うんちの異常として初期症状が現れることが少なくありません。

「いつもと違うな?」と感じたら、それは体からのSOSサインかもしれません。異常が続く場合は、「そのうち治るだろう」と放置せず、早めに専門医に相談することが、病気の早期発見・早期治療につながります。

私たち消化器内科では、問診や診察に加え、必要に応じて内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)や血液検査、超音波検査などを行い、原因を特定し適切な治療やアドバイスを行います。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

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