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原因不明の下痢、実は「いつものお薬」が原因かも?膠原線維性大腸炎(コラーゲナス・コリティス)について

[2026.05.19]

ハイサイ!安謝ファミリークリニック院長の高良です。

先日、沖縄内視鏡学会に参加してまいりました。普段、診療所にこもって目の前の患者さんの診療に集中しておりますと、最新の医学知識の更新や復習の機会がなかなか作れないこともあります。そのため、こうした学会や勉強会への参加は、私にとっても大変貴重で刺激になる時間です。

こうした勉強会では、普段滅多に出会わないような珍しい疾患の内視鏡画像が提示されることが多いのですが、今回は非常に身近で、かつ重要な症例の発表がありました。

それは、「よくクリニックや病院で処方される“普通のお薬”が原因で、慢性的な下痢に悩まされてしまう」という症例です。

医療従事者だけでなく、一般のみなさまにもぜひ知っておいていただきたい内容でしたので、今回はその病気について分かりやすく共有したいと思います。

聞き慣れない病気「膠原線維性大腸炎」とは?

その病気の名前は、膠原線維性大腸炎(コラーゲナス・コリティス:Collagenous Colitis)といいます。

おそらく、多くの方が初めて耳にする名前だと思います。 この病気は、大腸の粘膜の下に「コラーゲン(膠原線維)」の厚い帯ができてしまうことで、大腸が水分をうまく吸収できなくなり、水のような下痢(水様便)が長く続くのが特徴です。

驚くべきことに、大腸カメラ(内視鏡)で大腸の粘膜をパッと見ただけでは、炎症や潰瘍がほとんど目立たず、「一見すると正常(キレイな粘膜)」に見えることが少なくありません。そのため、見過ごされてしまうこともある厄介な病気です。確実な診断には、内視鏡検査の際に粘膜組織を少し採取して、顕微鏡で調べる(生検)必要があります。

原因は「普段よく処方される身近なお薬」

この病気の最大のポイントは、「普段からよく使われている一般的なお薬」が引き金になって発症するという点です。

原因になりやすい主な薬剤には、以下のようなものがあります。

  • 痛み止め・解熱鎮痛薬(NSAIDs):ロキソプロフェンなど、関節痛や頭痛、生理痛などでよく使われるお薬です。炎症を抑制しつつ鎮痛効果があります。

  • 胃薬(プロトンポンプ阻害薬:PPI):タケプロン、ネキシウム、パリエットなど、胃痛や胃の不快感、胸焼け症状などに対して非常によく処方される胃酸を抑えるお薬です。

  • 抗血小板薬(アスピリンなど):脳梗塞や心臓の病気の予防として、血液をサラサラにするために広く使われています。

これらの薬を数ヶ月から数年にわたって服用しているうちに、ある日突然、あるいは徐々に激しい下痢が始まることがあります。中高年の女性に比較的多くみられるのも特徴の一つです。

治療は「お薬の中止」が基本です

もしこの病気が疑われたり、診断がついたりした場合の治療は、「原因となっているお薬を中止すること」が基本です。多くの場合、原因薬をやめることで、嘘のように下痢の症状が改善していきます。

しかし、自己判断で急にお薬を止めてしまうと、もともと治療していた心臓や胃の病気が悪化してしまう恐れがあり危険です。必ず主治医や専門医と相談しながら調整を行う必要があります。

長引く下痢にお悩みの方は、当院へご相談ください

「お腹は痛くないのに、水のような下痢がずっと続いている」 「胃薬や痛み止めをずっと飲んでいて、最近お腹の調子が悪い」

このようなお悩みはありませんか? 「ただの寝冷えかな」「お腹の風邪かな」と思って市販の下痢止めを飲んでいても、原因がお薬にある場合はなかなか改善しません。

当院では、患者様が現在服用されているお薬の内容を丁寧にお伺いし、必要に応じて大腸内視鏡検査を含めた総合的な診断を行っております。

「もしかして…」と心当たりのある方や、長引く下痢にお困りの方は、どうぞお気軽に安謝ファミリークリニックまでご相談ください。

 

 

 

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