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咳にハチミツは本当に効く?医師が解説します。

[2026.02.03]

 ハイサイ!安謝ファミリークリニックの院長 高良です。
 沖縄では、去年の10月頃からインフルエンザ注意報が継続(1月から警報になりました。)し長い流行となっています。最近ではA型とB型が入り乱れて、1月にはA型になったけど2月になって今度はB型になりました、、、といったかた見かけております。

 インフルエンザ感染後、解熱はしたんだけど咳だけがずっと続いてしんどいです。といった相談も受けることも多くなってきました。そこで、病院に行く前にできることを紹介いたします。 

― イギリスの臨床研究と最新研究からわかったこと ―

「夜、咳が止まらなくてつらいときはハチミツがいいですよ」

こうしたアドバイスを、聞いたことがある方も多いと思います。
実はこの“昔ながらの知恵”、近年の医学研究でしっかり裏付けられつつあります。

今回は、

  • 🇬🇧 イギリスを中心とした臨床研究

  • 🐝 蜂蜜に含まれる有効成分を特定した最新研究

この2つをもとに、ハチミツの鎮咳効果と安全な使い方 を解説します。

① イギリスの研究:

「ハチミツは市販の咳止めより効果的なこともある」

2020年、イギリス・オックスフォード大学の研究グループが
BMJ Evidence-Based Medicine に発表した論文があります。

 どんな研究?

  • 14件の臨床研究(約1,700人) をまとめたメタ解析

  • 対象:

    • 風邪(上気道感染症)による咳

  • 比較:

    • ハチミツ

    • 市販の咳止め

    • 何もしない(またはプラセボ)

 結果は?

  • ハチミツは

    • 咳の頻度

    • 咳の強さ

    • 夜間の咳

    を有意に改善

 結論

「ハチミツは、風邪による咳に対する有効で安全な第一選択肢になりうる

つまり、
“効くかもしれない民間療法”から、“使ってよい根拠のある選択肢”へ
位置づけが変わった、ということです。

② 最新研究:

「なぜハチミツは咳に効くのか?」が分かってきた

2023年、Journal of Agricultural and Food Chemistry に、非常に興味深い研究が発表されました。

  研究のポイント

  • ハチミツそのものを使い、

  • モルモットの咳モデル で効果を検証

  • さらに、
      どの成分が効いているのか を分析

  発見された2つの成分

  1. メルピロール(Melpyrrole)

    • 蜂蜜から初めて見つかった新規化合物

  2. フラジン(Flazin)

    • 既知成分だが、鎮咳作用の主役であることが判明

  効果は?

  • この2成分は、

    • 一般的な咳止め薬
      デキストロメトルファンと同程度の鎮咳効果

  • しかも、

    • オピオイド系ではない

    • 依存性の心配が少ない可能性

 つまり
「ハチミツが喉を潤すから効く」のではなく、
体の咳反射に作用する“有効成分”が含まれている

ことが示されました。

③ ハチミツはどんな咳に向いている?

✔ 風邪による咳
✔ 夜に悪化する咳
✔ 痰の少ない乾いた咳

こうしたケースでは、試してみる価値は十分あります。

一方で、

❌ 高熱が続く
❌ 呼吸が苦しい
❌ 黄色・緑色の痰が多い
❌ 咳が長引いている(2週間以上)

このような場合は、必ず医療機関を受診してください。

④ 使うときの注意点

🔴 1歳未満の乳児には絶対に与えない

  • 乳児ボツリヌス症のリスクがあります

🟡 糖分が多いため

  • 糖尿病の方は量に注意

🟢 目安量

  • 大人:小さじ1杯をそのまま、または温かい飲み物に混ぜて

  • 寝る前が特におすすめ

※ 熱湯に入れると成分が壊れる可能性があるため、ぬるめ が◎

まとめ

  • 🇬🇧 イギリスの臨床研究
    ハチミツは咳を有意に改善

  • 🐝 最新の成分研究
    実際に咳を抑える化合物が含まれている

  • 💡 安全性が高く、軽症の咳では有力な選択肢

「まずはハチミツを試してみる」  
薬局や病院に行く前に一度試す価値はあるかもしれません。
私も開業してから知ったのですが、病院でも処方箋としてハチミツが処方できるみたいです。またワインも処方箋でだせるみたいです。出したことはありませんが、、、、、

 

①の論文

Abuelgasim, Hibatullah, Charlotte Albury, and Joseph Lee. “Effectiveness of Honey for Symptomatic Relief in Upper Respiratory Tract Infections: a Systematic Review and Meta-Analysis.” BMJ Evidence-Based Medicine, vol. 26, no. 2, 2020, pp. 57-64, doi:10.1136/bmjebm-2020-111336.

②の論文

Tani, Hiroko, et al. “Identification of a New Pyrrolyl Pyridoindole Alkaloid, Melpyrrole, and Flazin from Honey and Their Cough-Suppressing Effect in Guinea Pigs.” Journal of Agricultural and Food Chemistry, vol. 71, no. 37, 2023, pp. 13805-13813, doi:10.1021/acs.jafc.3c03864.

 

 

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