咳にハチミツは本当に効く?医師が解説します。
ハイサイ!安謝ファミリークリニックの院長 高良です。
沖縄では、去年の10月頃からインフルエンザ注意報が継続(1月から警報になりました。)し長い流行となっています。最近ではA型とB型が入り乱れて、1月にはA型になったけど2月になって今度はB型になりました、、、といったかた見かけております。
インフルエンザ感染後、解熱はしたんだけど咳だけがずっと続いてしんどいです。といった相談も受けることも多くなってきました。そこで、病院に行く前にできることを紹介いたします。
― イギリスの臨床研究と最新研究からわかったこと ―
「夜、咳が止まらなくてつらいときはハチミツがいいですよ」
こうしたアドバイスを、聞いたことがある方も多いと思います。
実はこの“昔ながらの知恵”、近年の医学研究でしっかり裏付けられつつあります。
今回は、
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🇬🇧 イギリスを中心とした臨床研究
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🐝 蜂蜜に含まれる有効成分を特定した最新研究
この2つをもとに、ハチミツの鎮咳効果と安全な使い方 を解説します。
① イギリスの研究:
「ハチミツは市販の咳止めより効果的なこともある」
2020年、イギリス・オックスフォード大学の研究グループが
BMJ Evidence-Based Medicine に発表した論文があります。
どんな研究?
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14件の臨床研究(約1,700人) をまとめたメタ解析
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対象:
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風邪(上気道感染症)による咳
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比較:
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ハチミツ
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市販の咳止め
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何もしない(またはプラセボ)
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結果は?
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ハチミツは
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咳の頻度
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咳の強さ
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夜間の咳
を有意に改善
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結論
「ハチミツは、風邪による咳に対する有効で安全な第一選択肢になりうる」
つまり、
“効くかもしれない民間療法”から、“使ってよい根拠のある選択肢”へ
位置づけが変わった、ということです。
② 最新研究:
「なぜハチミツは咳に効くのか?」が分かってきた
2023年、Journal of Agricultural and Food Chemistry に、非常に興味深い研究が発表されました。
研究のポイント
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ハチミツそのものを使い、
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モルモットの咳モデル で効果を検証
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さらに、
どの成分が効いているのか を分析
発見された2つの成分
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メルピロール(Melpyrrole)
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蜂蜜から初めて見つかった新規化合物
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フラジン(Flazin)
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既知成分だが、鎮咳作用の主役であることが判明
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効果は?
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この2成分は、
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一般的な咳止め薬
デキストロメトルファンと同程度の鎮咳効果
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しかも、
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オピオイド系ではない
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依存性の心配が少ない可能性
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つまり
「ハチミツが喉を潤すから効く」のではなく、
体の咳反射に作用する“有効成分”が含まれている
ことが示されました。
③ ハチミツはどんな咳に向いている?
✔ 風邪による咳
✔ 夜に悪化する咳
✔ 痰の少ない乾いた咳
こうしたケースでは、試してみる価値は十分あります。
一方で、
❌ 高熱が続く
❌ 呼吸が苦しい
❌ 黄色・緑色の痰が多い
❌ 咳が長引いている(2週間以上)
このような場合は、必ず医療機関を受診してください。
④ 使うときの注意点
🔴 1歳未満の乳児には絶対に与えない
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乳児ボツリヌス症のリスクがあります
🟡 糖分が多いため
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糖尿病の方は量に注意
🟢 目安量
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大人:小さじ1杯をそのまま、または温かい飲み物に混ぜて
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寝る前が特におすすめ
※ 熱湯に入れると成分が壊れる可能性があるため、ぬるめ が◎
まとめ
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🇬🇧 イギリスの臨床研究
→ ハチミツは咳を有意に改善 -
🐝 最新の成分研究
→ 実際に咳を抑える化合物が含まれている -
💡 安全性が高く、軽症の咳では有力な選択肢
「まずはハチミツを試してみる」
薬局や病院に行く前に一度試す価値はあるかもしれません。
私も開業してから知ったのですが、病院でも処方箋としてハチミツが処方できるみたいです。またワインも処方箋でだせるみたいです。出したことはありませんが、、、、、
①の論文
Abuelgasim, Hibatullah, Charlotte Albury, and Joseph Lee. “Effectiveness of Honey for Symptomatic Relief in Upper Respiratory Tract Infections: a Systematic Review and Meta-Analysis.” BMJ Evidence-Based Medicine, vol. 26, no. 2, 2020, pp. 57-64, doi:10.1136/bmjebm-2020-111336.
②の論文
Tani, Hiroko, et al. “Identification of a New Pyrrolyl Pyridoindole Alkaloid, Melpyrrole, and Flazin from Honey and Their Cough-Suppressing Effect in Guinea Pigs.” Journal of Agricultural and Food Chemistry, vol. 71, no. 37, 2023, pp. 13805-13813, doi:10.1021/acs.jafc.3c03864.
