咽頭結膜熱(アデノウイル感染症)の話
ハイサイ、院長の高良です。
今月始めくらいから咽頭結膜熱(アデノウイルス)の警報が発令されております。今回初めての警報発令とのことで、あまりよく知らないかたも多いのではないでしょうか?
実は、感染力がとても高くインフルエンザやコロナウイルスと同じく5類感染症(定点把握疾患)となっており、感染した場合は主症状の改善し2日間経過するまでは登校や登園が禁止となっております。
咽頭結膜熱の主な症状
①高い熱 インフルエンザやコロナと同様に40度まで上がることもあります。37度以上で1日の間で上がったり下がったりします。(弛張熱と言います)3~7日間と長く熱が続くことも多いです。
②目が赤くなる(結膜充血) 目やに(眼脂)も多くなります。
③喉の痛み 典型的には扁桃腺が赤く腫れ、白いゴミのようなものがつきます(白苔)
④その他 多彩な症状があり、嘔吐・腹痛・下痢症状などをきたすこともあります。
検査方法は?
迅速アデノウイルス抗原検査を行います。
具体的には下記の方法で採取しますが、咽頭や角結膜から採取することが多いです。
※デンカ株式会社、アデノ抗原検査キット取扱説明書より抜粋
治療方法は?
残念ながら、インフルエンザのようにアデノウイルス専用の薬はありません。それぞれの症状に応じて、症状を緩和する薬を飲みしっかり体を休めることが治療となります。
予防
感染経路は飛沫感染と接触感染です。
飛沫感染対策は、マスクの着用が基本です。家庭内では食事をずらしたり寝床を変えましょう。
接触感染対策では、手洗いが基本です。タオルも分けて使用します。
学校は?
前述したように、主症状が改善した後も2日間自宅療養をしなければなりません。
保育園や幼稚園では治癒証明書が必要となりますのでご相談いただければと思います。