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もう怖くない!大腸ポリープの基礎知識と予防法

[2025.04.17]

ハイサイ!院長の高良です。

今回は、健康診断や大腸カメラ検査でよく見つかる「大腸ポリープ」について、患者さんの疑問や不安を解消するために、わかりやすく解説していきます。

「ポリープが見つかったけど、一体何なの?」「放っておくと癌になるの?」など、様々な疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このブログを読めば、大腸ポリープの基本的な知識から、検査・治療、そして予防法まで、しっかりと理解することができます。ぜひ最後までお読みください。

大腸ポリープってどんなもの?

大腸ポリープとは、大腸の内側の粘膜にできるイボ状の隆起物のことです。大きさや形は様々で、米粒のような小さなものから、数センチを超える大きなものまであります。

ポリープ自体は良性のものがほとんどですが、中には放置すると大腸がんへと進行する可能性のあるものも存在します。そのため、大腸ポリープが見つかった場合は、適切な検査と治療を行うことが大切です。

大腸ポリープの種類

大腸ポリープには、大きく分けて以下の2つの種類があります。

  • 腺腫性ポリープ(せんしゅせいポリープ): 大腸がんになる可能性のあるポリープです。発見された場合は、基本的に切除が推奨されます。

 

  • 非腺腫性ポリープ(ひせんしゅせいポリープ): 大腸がんになる可能性が低いポリープです。炎症性ポリープや過形成ポリープなどがこれにあたります。

 

大腸カメラ検査では、ポリープの見た目や特徴からある程度の種類を判断できますが、最終的には切除したポリープを病理検査で詳しく調べることで確定診断を行います。

大腸ポリープの症状

多くの場合、大腸ポリープは自覚症状を引き起こしません。そのため、発見されるきっかけは、健康診断の便潜血検査で陽性となったり、大腸カメラ検査を受けたりした時が多いです。

しかし、まれに以下のような症状が現れることがあります。

  • 血便
  • 便秘や下痢
  • 腹痛
  • 体重減少

これらの症状がある場合は、自己判断せずに早めに医療機関を受診してください。

なぜ大腸ポリープができるの?

大腸ポリープができる原因は、まだ完全には解明されていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。

  • 加齢: 年齢とともにポリープができやすくなります。
  • 食生活: 肉類や動物性脂肪の摂取が多い、野菜や食物繊維の摂取が少ないなどの食生活は、大腸がんのリスクを高めるとともに、ポリープの発生にも関与している可能性があります。
  • 遺伝: 家族に大腸がんや大腸ポリープになった人がいる場合、リスクが高くなることがあります。
  • 喫煙・飲酒: 喫煙や過度な飲酒も、大腸がんのリスクを高める要因の一つです。
  • 生活習慣病: 糖尿病や肥満なども、大腸がんのリスクを高める可能性があります。

大腸ポリープはどうやって見つけるの?

大腸ポリープの発見に最も有効な検査は、大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)です。

大腸カメラ検査では、肛門から内視鏡を挿入し、大腸の内部を直接観察することができます。ポリープが見つかった場合は、その場で切除することも可能です。

その他、便潜血検査も大腸ポリープや大腸がんの早期発見に役立ちますが、ポリープがあっても必ず陽性になるとは限りません。そのため、定期的な大腸カメラ検査が推奨されています。

大腸ポリープが見つかったらどうするの?

大腸カメラ検査でポリープが見つかった場合、ほとんどのケースでその場で切除を行います。切除方法は、ポリープの大きさや種類によって異なりますが、代表的なものとしては以下の方法があります。

  • コールドポリペクトミー: 小さなポリープに対して、電気を使わずにワイヤーで切除する方法です。動画は興味があればこちら

  • 内視鏡的粘膜切除術(EMR): ある程度の大きさのポリープに対して、生理食塩水などを注入してポリープを持ち上げ、電気メスで切除する方法です。

  • 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD): 上記の2つの方法では切除が困難なポリープに対して行われる方法です。特殊な電気ナイフを用いて粘膜下層を剥離しながら切除する方法です。

切除したポリープは、病理検査に提出され、良性か悪性か、そして種類などが詳しく調べられます。検査結果によっては、追加の治療が必要となる場合もあります。

大腸ポリープの予防法

大腸ポリープを完全に予防することは難しいですが、生活習慣を改善することでリスクを減らすことができます。

  • バランスの取れた食生活: 野菜や果物、食物繊維を積極的に摂取し、肉類や動物性脂肪の摂取を控えましょう。
  • 適度な運動: 定期的な運動は、大腸の働きを活発にし、大腸がんのリスクを低減すると言われています。
  • 禁煙・節酒: 喫煙は確実に避け、飲酒は適量を守りましょう。
  • 定期的な大腸カメラ検査: 40歳を過ぎたら、定期的に大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。特に、家族に大腸がんや大腸ポリープになった人がいる場合は、早めの受診を検討しましょう。

まとめ

今回は、大腸ポリープについて解説しました。大腸ポリープは、早期に発見し適切な治療を行えば、大腸がんへの進行を防ぐことができる病気です。

安謝ファミリークリニックでは、患者さん一人ひとりに寄り添い、丁寧な検査とわかりやすい説明を心がけています。大腸ポリープについてご不安なことやご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

 

よくあるご質問(Q&A)

ここでは、患者さんからよくいただく大腸ポリープに関する疑問や質問にお答えします。

Q1. 大腸ポリープが見つかったら、必ず癌になるのですか?

A1. いいえ、そんなことはありません。大腸ポリープのほとんどは良性です。しかし、一部の腺腫性ポリープは、放置すると時間をかけて大腸がんへと進行する可能性があります。そのため、早期に発見し、適切な治療を行うことが大切です。

Q2. 大腸ポリープを切除する際、痛みはありますか?

A2. 大腸カメラ検査中にポリープを切除する場合、ほとんど痛みを感じることはありません。大腸の粘膜には痛覚神経がほとんどないためです。ご安心ください。

Q3. ポリープを切除した後、日常生活で注意することはありますか?

A3. ポリープの大きさや切除方法によって異なりますが、一般的には1~2週間、消化の良い食事を心がけ、激しい運動や飲酒は避けていただきます。詳しくは、医師または看護師から個別に説明がありますので、指示に従ってください。

Q4. ポリープを切除したら、もう安心ですか?再発することはありますか?

A4. ポリープを切除しても、体質や生活習慣によっては再びポリープができることがあります。そのため、定期的な大腸カメラ検査を受けることが重要です。検査の間隔は、ポリープの種類や数、大きさなどによって医師が判断します。

Q5. 食事で大腸ポリープを予防することはできますか?

A5. バランスの取れた食生活は、大腸ポリープの予防に役立つと考えられています。具体的には、野菜や果物、きのこ類、海藻類など、食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂取し、肉類や加工食品、動物性脂肪の摂取を控えめにするのが良いでしょう。

Q6. 親や兄弟に大腸ポリープが見つかった場合、自分もできやすいのでしょうか?

A6. ご家族に大腸がんや大腸ポリープになった方がいる場合、体質的にポリープができやすい可能性はあります。そのため、より積極的に定期的な大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。

Q7. 便潜血検査で陰性だった場合、大腸ポリープの心配はないですか?

A7. 便潜血検査は、大腸からの出血の有無を調べる検査であり、ポリープの有無を直接確認するものではありません。ポリープがあっても出血しない場合もあります。そのため、便潜血検査が陰性であっても、定期的な大腸カメラ検査を受けることが大切です。

Q8. 大腸ポリープの検査費用はどのくらいかかりますか?

A8. 大腸カメラ検査の費用は、医療機関や検査の内容(生検やポリープ切除の有無など)によって異なります。保険適用となる場合もありますので、詳しくは医療機関にお問い合わせください。当院でも、事前に費用の目安をご説明いたしますので、ご安心ください。
おおよその費用はこちらで説明しています。

Q9. 大腸ポリープが大きくなりすぎると、手術が必要になりますか?

A9. ほとんどの大腸ポリープは、大腸カメラ検査中に内視鏡的に切除可能です。しかし、非常に大きなポリープや、内視鏡での切除が難しいと判断された場合には、外科的な手術が必要となることもあります。(入院での内視鏡治療をおすすめする場合もございます。その際は連携機関病院へご紹介いたします。)

Q10. 大腸ポリープについて、もっと詳しく知りたい場合はどうすれば良いですか?

A10. ご遠慮なく当院の医師やスタッフにご質問ください。また、信頼できる医療情報サイトや書籍なども参考にされると良いでしょう。ご自身の健康状態に合わせて、正確な情報を得ることが大切です。

イラストは看護rooより引用

 

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