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尿酸値が高いと言われたら

高尿酸血症

尿酸とは?

 尿酸とは、プリン体という物質が肝臓で分解されて作られ腎臓で尿となり体の外へ排泄されます。一日約700mgの尿酸が体で作られ、約700mg の尿酸が尿で排泄されるため体の中の尿酸は一定の値に保たれていますが、材料となるプリン体を過剰に摂取したり(尿酸がたくさん作られる)、腎臓が悪くなったり(排泄する量が減る)すると尿酸値が上がり尿酸値が7.0mg/dL以上になると高尿酸血症となります。

尿酸が高いと何が悪い?

 皆様もご存知の通り尿酸が高いと痛風になります。これは、尿酸値が高い状態が続くと関節内(代表的なものは足の親指の付け根)に尿酸塩結晶ができ炎症を引き起こすためです。尿酸値が高ければ高いほど発症リスクは高まります。発作を起こされた方は、ご存知とは思いますが物凄い痛みで歩くことも難しくなります。

 また、高血圧のリスクや心疾患イベントリスクへの関係性の指摘があり高血圧の方は、尿酸値も合わせて管理する必要があると考えられます。腎機能障害へのリスクも昔から論じられてきましたが、高尿酸血症合併の慢性腎臓病患者において尿酸薬物治療行った研究では腎機能低下抑制効果はないと判断されていました。でも低いことに越したことはなさそうです。

尿酸の治療は?

 尿酸のコントロールは、食事を含めた生活習慣の改善が一番です。
    ①食事療法:プリン体として1日400mg以下の摂取が推奨されています。また、アルコール摂取は尿酸を上昇させる原因となるため控えるように心がけましょう。コーヒーや牛乳の摂取などがガイドラインでも推奨されてます。尿から排泄されるため水こまめの水分摂取も大事です。
 ②運動療法:過度な負荷のかかる運動は逆に尿酸値を上昇させる原因となります。ジョギングや軽く息の上がる程度のランニングなど緩やかな有酸素運動が効果的と言われています。
 ③ストレスのない生活を:全ての病気に共通することですが、なかなか減らすのが難しいのがストレスです。睡眠時間の確保や継続的な運動などできる範囲でのストレス解消が重要です。

 生活習慣改善でも治らない場合や合併疾患(高血圧など)がある方は、薬物療法を検討した方が良いでしょう。薬を内服することにより尿酸を下げることができますが、急激な尿酸値の変化は痛風発作の原因になると言われており、段階的な治療薬の増量が必要です。是非ご相談ください。

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