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春の健康診断で気になる消化器系の数値:再検査が必要な場合とは?

[2025.03.22]

ハイサイ、院長の髙良です。

 春は健康診断を受ける機会が多い季節ですね。健康診断の結果が返ってきて、気になる数値があったという方もいらっしゃるのではないでしょうか?今回は、健康診断で特に注意したい消化器の数値と、再検査が必要になるケースについて解説いたします。

健康診断の結果、どこを見るべき?消化器の主な検査項目

健康診断の項目は多岐にわたりますが、消化器で特に注目したいのは以下の項目です。

  • 便潜血検査: 大腸がんの早期発見を目的とした検査です。便に微量の血液が混じっていないかを調べます。
  • 胃部X線検査(バリウム検査)/ 胃カメラ(上部消化管内視鏡検査): 食道、胃、十二指腸の異常(炎症、潰瘍、ポリープ、がんなど)を発見するための検査です。
  • 肝機能検査(AST(GOT), ALT(GPT), γ-GTPなど): 肝臓の細胞が壊れていないか、胆汁の流れが滞っていないかなどを調べる検査です。
  • 膵機能検査(アミラーゼ、リパーゼなど): 膵臓の酵素の値を調べる検査です。膵炎などの異常がないかを確認します。
  • 腫瘍マーカー(CEA, CA19-9など): 特定の消化器がんの可能性を示唆する物質の量を調べる検査です。ただし、腫瘍マーカーだけでがんの診断はできません。

こんな数値が出たら要注意!再検査が必要なケース

健康診断の結果で以下の様な数値や所見が見られた場合は、精密な検査が必要となる可能性があります。自己判断せずに、必ず医療機関を受診しましょう。

便潜血検査:

  • 陽性反応が出た場合: 痔や炎症などでも陽性になることがありますが、大腸がんの可能性も否定できません。必ず大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けましょう。

胃部X線検査/胃カメラ:

  • 異常陰影やポリープ、潰瘍などが疑われる所見があった場合: 精密な診断のために、胃カメラによる詳しい検査が必要となることがあります。

肝機能検査:

  • AST(GOT)やALT(GPT)が基準値よりも大幅に高い場合: 肝炎、脂肪肝、アルコール性肝障害などが疑われます。
  • γ-GTPが基準値よりも高い場合: アルコール多飲、胆道系の疾患などが考えられます。

膵機能検査:

  • アミラーゼやリパーゼが基準値よりも高い場合: 急性膵炎などが疑われます。

腫瘍マーカー:

  • 基準値よりも高い数値が出た場合: 他の検査結果と合わせて、医師が総合的に判断します。

その他:

  • 以前の検査結果と比較して、数値が急激に変動している場合
  • 自覚症状(腹痛、胸やけ、便通異常など)がある場合

安謝ファミリークリニックで受けられる精密検査

当クリニックでは、健康診断で異常が見られた方に対して、以下の様な精密検査をご案内しております。

  • 痛くない大腸内視鏡検査: 肛門から内視鏡を挿入し、大腸全体を直接観察します。ポリープの切除(日帰り治療)や組織採取も可能です。挿入法の工夫(無送気浸水法や軸保持短縮法をオーダーメイドで使い分けています。)や鎮静剤の使用も検討することでより苦痛の少ない大腸カメラを目指しております。
  • 苦しくない胃カメラ(上部消化管内視鏡検査): 口または鼻から内視鏡を挿入し、食道、胃、十二指腸を直接観察します。組織採取も可能です。細径スコープの使用や鎮静剤の使用も検討することで苦しくない胃カメラを心がけております。
  • 腹部超音波検査(腹部エコー): 肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓などを画像で確認します。
  • 血液検査・尿検査: より詳細な肝機能、腎機能、炎症反応などを調べます。
  • CT検査・MRI検査: 必要に応じて、より詳細な画像診断を行います。(当院にはCT/MRIの設備がないため、連携医療機関へのご紹介となります)

健康診断の結果についてご不安な点がありましたら、お気軽にご相談ください。専門医が丁寧に結果をご説明し、必要な検査や治療についてご案内いたします。

最後に

健康診断は、自覚症状のない病気を早期に発見するための大切な機会です。結果をしっかりと確認し、気になることがあれば放置せずに、早めに専門医を受診することが大切です。安謝ファミリークリニックは、皆様の健康な毎日をサポートいたします。

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