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新型コロナ「ゾコーバ」が予防薬として米国申請!新たな選択肢になる?

[2025.09.10]

 ハイサイ! 安謝ファミリークリニック院長の髙良です。

 今回は、新型コロナウイルス感染症に関する、非常に重要なニュースをお伝えします。塩野義製薬が開発した新型コロナ治療薬「ゾコーバ」が、予防薬として米国での承認申請を行ったと発表しました。

 もし承認されれば、ゾコーバは新型コロナ感染症の予防に使用できる薬がやっとできることになりますね。インフルエンザではタミフルをはじめ予防薬はいままであったので(予防なので自費診療になりますが)、選択肢がふえることになります。

ゾコーバとは?改めてその役割を確認

 ゾコーバは、これまで新型コロナウイルスに感染して発症した方への「治療薬」として使用されてきました。ウイルスの増殖を抑えることで、回復を早める効果が期待されています。症状としては約1日間の短縮・後遺症の発症リスク半減といった効果が知られています。しかし現在、3割負担で15000円程度かかります。。。当院では重症化リスクがない方への処方はしっかり説明の上処方検討しております。

今回の申請のポイント「曝露後予防」とは?

 今回の米国での承認申請は、「曝露後予防」という新たな適応症でのものです。これは、具体的にどういうことでしょうか?

 例えば、ご家族や同居されている方が新型コロナウイルスに感染した場合、ご自身も感染するリスクが高まりますよね。これまでの対策は、感染が確認されてから治療を開始するか、事前にワクチンを接種しておくことでした。

「曝露後予防」は、感染者との接触など「ウイルスに感染した可能性が生じた際」、つまり発症する前にゾコーバを服用することで、新型コロナウイルスへの感染、または発症を防ぐことを目的としています。

なぜ「ゾコーバ」の予防薬としての承認が期待されるのか?

 現在、新型コロナの予防といえば「ワクチン接種」が主流です。ワクチンは事前に接種することで、感染しにくくしたり、重症化を防ぐ効果があります。しかし、ワクチンはウイルスの複製自体を阻害するものではありません。

 また、既存の経口抗ウイルス薬は、すでに感染が確認され、ウイルスの複製が進行している段階で使用されるものです。

 ゾコーバが曝露後予防薬として承認されれば、以下の点で大きなメリットが期待されます。

  • 感染リスクが高い状況での発症予防: 家族内感染など、感染リスクの高い状況で事前に服用することで、発症を防ぐ新たな選択肢が生まれます。

  • ウイルスの複製を阻害: ゾコーバはウイルスの複製そのものを阻害するため、感染拡大の抑制にも寄与する可能性があります。

  • 経口薬の利便性: 注射ではなく、口から服用できるため、自宅などでの使用もしやすくなります。

いつから使えるようになるの?今後の展望

 米国食品医薬品局(FDA)の審査終了目標日は、2026年6月16日とされています。まだ少し時間はかかりますが、無事に承認されれば、世界中で新型コロナウイルス感染症に対する予防戦略が大きく変わる可能性があります。

 私たち安謝ファミリークリニックも、このニュースを注視し、新たな情報が入り次第、皆様にお伝えしてまいります。

まとめ

塩野義製薬のゾコーバが、新型コロナウイルス感染症の「曝露後予防薬」として米国で承認申請されたことは、非常にいいニュースですけど、承認されるかどうかと一番のネックは価格ですよね。現状だと国が定めた薬価通りでは約5万円かかります。予防薬として飲む人は果たしているのでしょうか?(院長自身は医師国家試験の時にタミフルを予防内服していたことはあります。)

 引き続き、手洗い、うがい、適切なマスク着用、そして体調が悪いと感じたら早めに医療機関を受診するなど、基本的な感染対策は継続していきましょう。

 安謝ファミリークリニックは、地域の皆様の健康をサポートするため、最新の医療情報を提供し続けてまいります。何かご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

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